それでは、授業レポートにまいりましょう!
ツッコミ&エピソードトーク実践編「なんでやねんと思った話」
今回の講座は、冒頭からツッコミとエピソードトークを組み合わせたワークを行いました。
テーマは「なんでやねんと思った話」。

日常の中で感じた「ちょっとした違和感」を笑いに変える練習です。
「どんな出来事も、角度を変えればネタになる」それを実感していただく時間になりました。
Tさん

消防士は「火をつけてはいけない仕事」。一方で医者は「菌をわざわざ入れるワクチン接種」をしている。消防士に置き換えたら大変なことで、「なんでやねん!」。
頭脳派のTさんらしいですね。真面目な題材をユーモラスに切り取る発想が光りました。
職業のギャップにツッコミを入れる着眼点がお見事です。
Kさん

万博に行こうとしたら入れず、その足でユニバに行こうとしたら抽選で外れ。
「今日はどこ行っても入られへんやん、なんでやねん!」
せっかくのお出かけがことごとく外れる理不尽を、笑いに転化したトークでした。
リアルなぼやきが共感を呼び、思わずうなずく人も。
Iさん

昔、都島にあった「ブスの店」という看板。タクシー運転中に通るたびに気になって仕方ありません。
「そのネーミング、なんでやねん?」「なんで、その名前にした?」「中に入ると、どんな人がいるの!?」
ツッコミと疑問がとまりません。
テレビでも紹介された「気になる看板」を、Iさんの軽妙なトークによって、笑いに変えておられました。
戸田先生が、「トークのテンポがとてもいい。落語家さんを彷彿とさせるところがありました!」と称賛されていましたが、リズミカルなトークは聞き心地抜群。漫談の適正がおありかも?
Sさん

万博初日に訪れた、とある国のARパビリオン。ARとは「Augmented Reality(拡張現実)」の略で、スマホをかざすと現実の風景にデジタル映像が重なって見えるという技術です。
しかし、来場者がスマホをかざしても何も映らない。
部屋の隅ではエンジニアたちが「やばい、動いてへんで」と焦る声。
「もう万博始まってるのに、なんでやねん!」
とツッコミつつ、同業種のご経験があるSさんは「大変やろうな」と同情したそうです。
現場の緊迫感とSさんの適格なツッコミに、大きな笑いが起こっていました。
ツッコミの精度を上げるには

講師の戸田先生からは、「一発で決めなくていい。まずは数を出すことが大事」とアドバイス。
量質転化という言葉の通り、量を出すうちに質が上がるという考え方です。
「この答えでいいのか、と答える前に悩むことがあるんです…」と語る受講者の方に、戸田先生は優しくこう返しました。
「悩まずにどんどん出して、反応を見ていくのが大事。
自分が面白いと思っても、伝わらないことがある。
まずはアウトプットが大切なので、すべっても全然OKです」
この言葉に、参加者たちは一気に肩の力が抜け、後半は笑いの応酬に。空気がどんどん温かくなっていきました。
写真ツッコミ実践ワーク
後半は実際の写真を見ながら、全員でツッコミを入れるワークを実施。
即興で言葉を出すトレーニングです。

お題①:「大阪で2番目に美味しい餃子」の看板
・「2番目なんかい!」
・「1番のときあったの?」
あえて2番目を名乗る謙虚な看板に、さまざまなツッコミが飛び出しました。
お題②:「水ばかりの自販機」
・「令和の井戸か!」
・「全部同じやん!」
・「2リットルは売ってないの?」
見慣れた光景の中にも“違和感”は隠れているという気づき。
笑いのネタは日常のあらゆる場所に転がっています。
自販機の写真はOさんが提供してくださいました!
急遽、始まった絵画へのツッコミワーク
「ところで、あの壁の絵は!?」
とある受講者さんの一言から、即興でのツッコミワークが始まりました。


戸田先生も、みんなと同じ側に移動して、絵画を鑑賞!

壁にはロータリークラブから寄贈された一枚の絵が。
西洋人の女性が、少し物憂い顔をしながら笛を左右の手に握っています。
「笛はふたつでも、口は一個しかないで!」という鋭いツッコミが出て、笑いが弾けました。
やはりツッコミは、気持ちの乗ったものを、どんどん出していくというのが、上達への早道なのでしょう。
まとめ
受講された方は、今回のワークを通じて、ツッコミは単なる「言葉の反射神経」ではなく、「観察力」や「違和感を楽しむ感性」から生まれるものだと実感したのではないでしょうか。
日常の中で「なんでやねん」と感じる瞬間を、ポジティブに笑いへと変える視点が得られれば、みなさんの周囲に笑いが必ず増えることでしょう。
戸田先生「さあ、あなたたち! ツッコミというサーブを決めるのよ!」


コメント