2023年3月18日の授業レポート「3/4ライブの振り返り」「脱力系のお笑い」「ネタ発表」

授業レポート&ライブレポート

みなさん、こんにちは!

3月は温かい日が続いていますね。

3月18日のお笑い塾は、「まかなん」で授業を行いました。その模様をお伝えいたします。

改めて「お笑い塾」とは?

本日も、授業前にネトラジの収録がありました。

「大阪お笑い塾」は、2023年で3年目に入ります。

塾長の高田豪が、MCの高橋さんの質問に答えております。

どういった経緯があって始まったのかなど、お笑い塾の前身であった漫才塾の話や、先代の名物塾長であった大滝哲雄社長についても語っていますので、ぜひお聞きくださいませ。

「大阪お笑い塾ってどんなところ!?」と興味をお持ちの方におすすめの内容です▼

第47回大阪お笑い塾ラジオ『お笑い塾塾長の高田豪が語るお笑い塾ってどんなとこ?』

3月4日のOSAKAお笑い寄席の振り返り

2023年3月4日に、玉造のライブ喫茶亀で開催された「第16回OSAKAお笑い寄席」

授業の冒頭では、まずこちらの振り返りを行いました。

ネタ、コーナーとも盛り上がったライブ。

良いパフォーマンスを再現するために、振り返りは欠かせません。

みなさんで、良かったところや改善点などを振り返りました。

次回のOSAKAお笑い寄席は、5/13(土)に開催です!

脱力系のお笑い

今回は、脱力系のお笑いについてを掘り下げました。

脱力系芸人と聞けば、みなさんはどんな方を想像されますか?

四千頭身のお三人さんは、まさに脱力系芸人と呼ばれます。

またアマチュアで唯一、M-1の決勝へ進出した変ホ長調も脱力系に分類していいでしょう。

かつて漫才といえば、大きな声で掛け合いをするのが主流でした。ハイテンポで溌剌とした漫才が少なくなかったのです。

その流れを大きく変えたのが、お笑い界のビートルズ・ダウンタウン。

ボソボソとポーカーフェイスでゆる~く話す松本人志さんは、当時のお笑い界で極めて異質でした。

漫才で頂点に立った横山やすしさんは、ダウンタウンの漫才を見て「こんなもん漫才やない、チンピラの立ち話や!」と激怒したのは有名な逸話です。

チンピラという表現が適切かは置いておきまして、注目すべきは立ち話というキーワード。

立ち話というのは、日常の行為です。

友達同士で話している日常会話っぽい漫才を、舞台でやり(もちろん演出として、日常会話っぽくしているというのが正確な表現ですが、)しかもお客さんから熱狂的に受け入れられた、というのが革命的だったのです。

舞台は緊張するものですが、緊張するはずの舞台で肩の力を抜いているように振る舞い、淡々とした会話をするスタイルは、今の一部の芸人さんにも引き継がれています。

空気系、日常系アニメとの共通点

お笑いの流行と漫画やアニメの流行には、同時代的なものがあり、重なっているところがあります。

90年代に『行け!稲中卓球部』など、破壊的でシュールなギャグ漫画を発表した古谷実さん。

90年代に『ダウンタウンのごっつええ感じ』で、過激なコントなどで若者のハートを鷲掴みにした松本人志さん。

古谷さんと松本さんの天才的なセンスはどこか似た部分があり、90年代はおふたりの尖った感性が強く支持された時代でした。

漫画の方へ目を移すと、2000年直前に流れを大きく変える作品が登場します。

1999年2月からあずまきよひこさんの『あずまんが大王』の連載がスタート。

それまでの漫画は、ドラマティックな展開などが求められることが多かったものの、『あずまんが大王』は、コミカルな日常を描き「物語がない」とまで評される異色の作品でした。

『あずまんが大王』は、日常系、空気系という新たなジャンルを確立したエポックメーキング的作品となり、ゼロ年代は日常系の作品が多数、制作される流れに。

日常系、空気系は、当時の言葉で表現するなら「萌え」を含んでいますが、「萌え」を含まない日常系の作品もありました。

2000年から2007年までビッグコミックスピリッツで連載された、石原まこちんさんの『THE3名様』です。

ファミレスで若い男性3名が、だらだらと日常会話をするというのが『THE3名様』なのですが、このけだるいような空気感に共感を覚えた人はきっと多かったでしょう。

「日常での脱力した会話も、演出次第でエンタメになる」という流れは、それ以降も続き、緩い空気感を醸し出す、おぎはやぎの出現に繋がります。

おぎやはぎの漫才には、激しいツッコミは存在せず、相方のボケを肯定することも珍しくありません。

脱力した会話は、中毒性のあるまったりとした間を作り出し、それもまた笑いを生むというのが興味深いですね。

ネタ披露の時間

今回は3名の方がネタ見せを行いました。

エクストラ高橋さんは、先日、高橋家で起こったある出来事を3分の漫談でまとめました。

遠慮のいらない家族という関係性だからこそ起こる話に、みなさんも首肯し「わかる、わかる」と共感。

笑いは、やはり共感が大切です。

お笑いの勉強に熱心な高橋さんは、笑福亭鶴瓶さんの『鶴瓶噺』がお好きだそうですが、鶴瓶さんのエッセンスもほのかに出ており、学びを重ねた成果がしっかり出ていました。

 

芥子壺さんは、女子高生時代に着ていた当時の制服を着てネタを発表。

実年齢より、若く見られがちな彼女。

実際にあった出来事を、ブリッジを挟みつつユーモラスに語ります。

数式をネタに用いるなど、様々な実験を続ける芥子壺さん。骨組みがしっかりしているネタですので、さらにブラッシュアップしていくことで鉄板のネタに仕上がりそうな予感がしました!

 

天ぷら十年ナガサワさんは、以前に作ったフリップネタを披露してくださいました。

実際に会社で面接官をされている天ぷらさん。

面接の場面で起こったことを、フリップにまとめ発表。リアルなディティールは「そういうことありそう!」「そういう人いそう!」と思わせる力があります。

現場にいる天ぷらさんだからこそ知る情報が満載でした!

次回のお笑い塾は、3/25(土)です。

見学者が数名、来られる予定です。

お笑い塾では、現在、新規塾生を募集しております。

見学は無料。見学をご希望される方は nejisiki@gmail.com までご連絡いただけると幸いです。

(※件名に「お笑い塾・見学希望」とお書きいただければスムーズです)

 

最後まで、お読みいただきありがとうございました!

写真・文 高田豪(大阪お笑い塾)

 

 

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