こんにちは。大阪お笑い塾の高田豪です。
12月22日に、M-1の決勝がテレビで生中継されます。
今、お笑いの世界は転換期に差し掛かっていますので、新たな時代の寵児が生まれるかも?
「令和ロマンの連覇なるか?」など、見所がたくさんですね。
今日の午前中、ビギナーコースの授業が行われました。
そちらも盛り上がったようです!
▼下記からご覧いただけます▼
漫才と音の関係
本日は、漫才と音の関係について講義いたしました。
今でもラニーノーズのように、音を使ったネタをする芸人さんがおられるものの、昔と比べるとかなり減った印象があります。
その昔、音曲漫才を披露される方がたくさんおられました。
潮目が変わったのは1980年代の漫才ブームの頃からでしょうか。しゃべくり漫才や漫才コントという形式がどんどん増えていきました。
令和の現在、漫才といえばほとんどしゃべりくりか漫才コントです。
とはいえ、そもそも音と漫才というのは密接な関係にありました。
島田紳助さんは「お笑い芸人特有の音感がある。この音感がない人間は音を外すから、笑いをとりづらい」といった旨をおっしゃっていました。
今回は「韻を踏む」というシステムを使った漫才へチャレンジ!
「韻踏みは、ラッパーの専売特許」といったイメージがあります。しかし、システム漫才で「韻踏み」を巧みに取り入れたものも少なくありません。
先月の講義の中で例に挙げさせていただいた「ハライチ」のシステム漫才も音韻の要素が入っていますね。
今回は、「いうい」「いいいい」という母音を使い、これに似た言葉をはめ込んでいき、後半どんどん脱線させるという形式の漫才を実践していただきました。
例えば
「キウイ」が「イッパイ」
「キウイ」が「スッパイ」 「キウイ」で「ポイポイポイ」 |
といった感じで、音韻を保ちながら意味をズラしていきます。
「キウイがイッパイ」「誰かからもらったのかな?」
「キウイがスッパイ」「あれ? 腐ってた!?」
「キウイをポイポイポ~イ(※放り投げる動作)」「腐ってるからって捨てるなよ」
みたいな感じでツッコミを考えていくと展開や飛躍が作れるので、それだけでシステム漫才が成立します。
細かくツッコミを入れるやり方と、ある程度泳がしてから要所でツッコミを入れるやり方など、さまざまなバリエーションがあります。
今回、とりわけ面白いネタを披露してくれた方をご紹介しましょう。
芥子壺さんとケンさんは、リズミカルな音韻漫才を作ることに成功!
詩吟の師範代である芥子壺さんだけあり、音やリズムにズレがありません。
芥子壺さんにはたくさんの語彙があるので、フレーズを作る才があります。
こういった形式の漫才に、高い適性があるかもしれないですね。
ケンさんのツッコミも、しっかりボケを際立たせておりバッチリでした!
ネタ見せ
12/7(土)に楽屋Aで、お笑い塾の新しいライブが開催されます。
その名も「大阪シャッフル寄席」。
※チラシは芥子壺さんが作ってくれました
お笑い塾の中で、普段はコンビを組んでいない人同士がコントをしようという新たな試みです。
今回は「本番まであと一週間前」ということで、そちらに向けたネタが披露されました。
まずは、しろみずさんと此花六丁目さんのコンビ。
最後にどんでん返しがあり、まるで「世にも奇妙な物語」のようなテイスト。最後にタモリさんが出てきても違和感がないブラックユーモア調のコント。
さらに練習を重ねることで、テンポアップして4分ちょうどくらいに収まりそうですね。
犬飼さん、塚田さんのコンビは静と動のコントラストがくっきり。
無邪気で明るい塚田さんと、クールでマイペースな犬飼さんのやりとりに笑いが起こります。
前回よりもボケが足されて、面白みが増していました。
ほんわか優しい世界観です。
天ぷら十年ナガサワさんと、テッさんのコンビは社長に振り回される社員の悲哀を感じさせる内容。
天ぷらさんの顔芸やデフォルメが光ります。
こちらも、キャラのコントラストがあって見やすいですね。
「すでに仕上がってる!」と絶賛の声の多かったフッキー&畠山さんのコンビ。
仕事にとりつかれた男のフッキーに、畠山さんがひたすら翻弄され続け、どんどんヤバイ方へ加速します。
お芝居経験のある畠山さんの演技がすばらしく、フッキーのボケの熱量と良いバランスです。
今回のシャッフル寄席では、おふたりがとりを飾ることになりました!
さて、ここからはシャッフル寄席以外のネタです。
芥子壺さんは、通販店員のハッピを着てのピンネタ。
お笑い塾ですっかりおなじみとなった「芥子壺通販」で、芥子壺さん一押しの商品が紹介されます。
手の込んだ小道具は、全て芥子壺さんご自身が作られています。
「新しいネタをドンドン作りたい!」という意欲には、毎度頭が下がりますね!
鉄道芸人しろみずさんは、早くも来年1月のライブに向けたフリップ芸に着手されていました。
イラストが加わり見やすくなりましたので、あとはいかに「しろみず節を入れられるか?」がポイントかも?
今年のしろみずさんのネタ作りの熱量は、すごいものがあります。
お笑い塾の先輩として、新しい塾生の方々を引っ張っていただき、ありがたい限りです。
さて最後に大阪シャッフル寄席の告知をさせていただきます!
会場:楽屋A
14:15OPEN、14:30〜16:00LIVE 出演: タカハシ、なすピー、てっさん、天ぷら十年ナガサワ、此花六丁目、しろみず、犬飼、塚田(シアリス)、フッキー、畠山(シアリス)、ケン、芥子壺、ツーヘッドドラゴン極楽 |
TIGETから、ご予約いただけます。
詳細は下記のサイトでご確認いただけると幸いです▼
年内の大阪お笑い塾の授業も、残すところあと2回!
年末まで大阪お笑い塾は走り続けますので、引き続きよろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
高田豪(大阪お笑い塾代表)
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