2026年7月11日 レギュラーコース「普通の枠組の外に飛び出るものこそ個性」「ネタ見せ」

こんにちは。大阪お笑い塾の代表の高田豪です。

7月4日、先週の土曜日に楽屋Aで、OSAKAお笑い寄席が開催されました。

当日、たくさんのお客様が来てくださり、レギュラーコース、ビギナーコースの方々が舞台で躍動。

おおいに盛り上がったライブに!

普段はライブ喫茶亀で開催しているOSAKAお笑い寄席ですが、年に一度楽屋Aでやらせていただくことで、いつもとはまたちがったお客様にもお越しくださいました。

大変、ありがたいですね。

改めましてご来場いただいたお客様、スタッフの方々、演者のみなさまありがとうございました!

 

次回のお笑い寄席は9/5(土)に玉造のライブ喫茶亀で開催いたします。

気づけばお笑い寄席も、40回目がだんだんと近づいてまいりました。

普通の枠に収まる危険性

今回の授業の冒頭、精神科医・泉谷閑示さんの著書「普通がいいという病」を参考に、個性と笑いの関係について話しました。

日本人は多数決に弱い

日本人は多数決に弱い傾向があります。みんながやっていること、みんなが正しいと思っていることに合わせようとする圧力が、日常のあちこちで働いています。

 

個性を出すと「普通じゃない」と指摘される。その指摘が積み重なるうちに、「普通ではないこと=悪いこと」という解釈が生まれていきます。

個性を生かすことは「適材適所」の話であって、良い悪いや優劣の話ではありません。しかしいつの間にか、その解釈が歪んでいく。

 

そのうち人は、自分の個性を殺して「普通の枠」に収まろうとし始めます。

 

するとどうなるか?

 

心が苦しくなります。世間が決めた「正しさの軸」に自分を合わせようとしているからです。自分の軸ではなく、他人の軸で生きることは、それ自体がストレスです。

お笑いは、個性を武器にするものである

お笑いの世界においても、この問題は同じように現れます。

 

「こんなことをやって変だと思われないか」「こんな感覚はズレているのでは?」——そういう不安が、笑いを作る上での最大のブレーキになることがあります。

 

しかし笑いとは本来、心から楽しいと思えることを、自分の個性を武器にやるものです。社会人やアマチュアという立場では、仕事から離れて自由に笑いをできるので、本来は楽しいもの。常識を気にしすぎて、楽しさが半減するのは実にもったいない……。

 

人から「変」と言われたり「ズレている」と言われたりすることは、笑いの世界では弱点ではなく強み。

むしろ、「普通の枠」に収まっている人からは、笑いが生まれにくい。保守的で小さくまとまりすぎた人間は、魅力を発揮できないとも言えるでしょう。

 

不安や怖さで自分にブレーキをかけるのは、お笑いにおいて損でしかないのです。

 

ズレや違和感こそが笑いの素材であり、それを生み出せるのは、その人固有の個性だからです。

 

「変」と言われた経験がある人ほど、実はお笑いの素材を持っています。

その経験を恥じるのではなく、むしろ積極的に笑いに変えていく。それがお笑いを学ぶということの、ひとつの核心です。

ただし、伝える努力を怠ってはいけない

しかしここで、ひとつ大切なことを加えます。

個性を発揮することと、それをお客さんに伝えることは、別の話。

どれだけ面白い発想や個性を持っていても、それが聞き手に伝わらなければ笑いにはなりません。

 

やりたいことをシンプルに整理して、丁寧に伝える努力を怠ってはいけない。「わかる人にだけわかればいい」という姿勢は、お笑いにおいては逃げになります。

自分の個性を最大限に発揮しながら、同時に聞き手への丁寧な橋渡しをする。この両立が、笑いを作る上での理想です。

 

個性は存分に発揮する。ただし、お客さんへの伝わり方には誠実でいる。この二つを同時に意識することが、今回の授業の最も大切なメッセージでした。

「普通がいいという病」から抜け出すことと、聞き手への敬意を持つこと——この二つは矛盾しません。むしろ、この二つが揃ったとき、笑いは最も豊かになります。

リフレーミングの好例

開塾当初から、ずっと通ってくださっている塚田さん。

当初「子どもっぽい性格」とご自身のことを解釈していたそうなのですが、お笑い塾に入られて「純粋、無邪気と言われるところが、私の個性なんだ」とプラスに捉えられたそうです。

 

リフレーミングとは、物事や出来事などの「枠組み(フレーム)」を意識的に組み替え、意味や見方を与える心理学的な考え方・技法です。

 

塚田さんは、プラスのリフレーミングをされた人と言えるでしょう。

天真爛漫な彼女の個性は、漫才やコントで光っています。

 

ネタ見せ

ライブ明け一発目の授業から、みなさんたくさんのネタを作ってくださいました。

極楽さんとケンさんのコンビは、ちょっと恥ずかしいDVDを借りにきて、商品名を大声で連呼されるというわかりやすいコント。

冷静沈着な極楽さんと、慌てふためくのが似合うケンさん。おふたりともキャラがばっちり合っていました。

どういう内容のものを借りているのかというジャンルに関するイメージの共有が少しずれていたので、そこを修正するとさらにわかりやすく仕上がりそうですね!


漫談に挑戦したなすPは、長年教員をしているだけあり、伝えるスキルが高いです。

旅行中に、ある困りごとに遭遇したなすP。

ご主人と一旦別れ、なすPが持ち前の利他心を発揮したというエピソードに一同から「すごい行動力!」「優しい~」と声が上がっていました。


以前、作ったが怪我をしてなかなか発表できなかったピンコントを発表してくれたKさん。

前回のライブでも、かなり声が出ており堂々としたパフォーマンスをされていました。

今回、発表してくれたのは100均の店員が、100均らしからぬ対応を取るというもので、Kさんならではの面白い視点が入っていました。

ネタをシンプルにすると、さらによくなりそうですね。


鉄道芸人のしろみずさんは、フェリーの値上げについて語ってくださいました。

物価高の昨今、鉄道やフェリーなども価格が上昇しているそうです。

しろみずさんは、独自のマニアックな情報をお持ちなので、旅行前の人からするとかなりありがたいのではないでしょうか。


2本のネタを披露してくれた芥子壺さん。

ネタをハイペースで作れるのが彼女の強み。

1本目は、前に発表した流れ星のネタのアレンジ。工作が得意なため、有名人の顔などをポップなイラストに仕上げてオリジナリティの強いネタに仕上げていました。

一度作ったネタをそのままにせず、またバージョンアップさせる姿勢は大変すばらしいですね。

2本目は、あえてボケを入れずフリを長くとったものでした。賞レースで勝ち抜くことを考えた場合、ボケは多い方がいいかもしれません。どこを目的にするかで、ネタの作り方が変わってまいります。


夏はお笑いの賞レースが始まることもあり、お笑い熱がますます高まっているお笑い塾。

新たな仲間も増えそうでして、今後がますます楽しみですね。

これからのお笑い塾に、ますますご期待くださいませ。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

高田豪(大阪お笑い塾・代表)

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