2024年3月23日の授業レポート「好きな本、映画の発表」「アートとデザイン」「ユニットコント」「ネタ見せ」

授業レポート&ライブレポート

こんにちは。大阪お笑い塾の講師の高田豪です。

さて3月9日の夜、R-1の決勝が生放送されました。

今年は、漫談家の街裏ぴんくさんが優勝!

おめでとうございます!!

本日の授業前、お笑い好きの塾生さんたちが「あのネタ見た?」「あれどうだった!?」などR-1話で盛り上がる一幕も。

さて、本日の授業前にお笑い塾のネットラジオの収録が行われました。

まずはそちらからお伝えしましょう。

フッキーが初ゲストのネトラジ

2023年は、多数の新塾生さんが入塾された年でした。

レギュラー塾生の中で、最年少のフッキ―こと福崎さんがネトラジに初登場。

「話し方教室に入ろうかと迷ったものの、勇気を出してお笑いを学ぼうと決意した理由」などを赤裸々に語ってくださっています。

春は入塾希望の方の見学が増えるシーズンですが「お笑い塾に興味があるけど、どんな場所でどんな人がいるの⁉」とお悩みの方のご参考になる内容になっています。

ぜひお聴きいただけると幸いです▼

第64回『フッキ―こと福崎さんが初ゲストで熱き想いを語る!』

好きな漫画、映画、本を発表

お笑い塾では「人前での発表の習慣化」を目的として、事前に課題をお出しし当日発表していただいております。

今回みなさんに語っていただいたは「好きな漫画、映画、本」の話。

心が動いた作品や書籍を3つのポイントにまとめて、発表いただきました。

本を持参された方が多かったです。

鉄道芸人のしろみずさんは、超マニアックな鉄道関連の書籍を持参され「さすがガチ勢!」と感心されていました。

さらっと語っておられましたが、濃密な情報をお持ちのしろみずさんらしい発表でした。

 

シアリスの畠山さんは「漫画『フルーツバスケット』の本田透というヒロインに実はかなり影響を受けました」と語ってくれました。

ストーリーよりもキャラにフォーカスを絞る手法を選んだ畠山さん。本田透をご自身にインストールすることで、困難な状況でも対応が可能に。本田透が今の畠山さんのキャラの形成にかなり関わっているようですね。

 

犬飼さんは『桐島部活やめるってよ』の映画が大好きで、何度も鑑賞されたそうです。

スクールカースト上位であぐらをかいでいる人間が、クラスの中心に位置する桐島の不在によって右往左往するさまに「自分と向き合ってこなかったら、そんな風に不安になるんだよ」と空虚さを覚えたのだとか。

「刃を向けるのは他人ではなく自分にも」というのが犬飼スタイル。他人事ではなく「自分の学生時代はどうだったのか?」と、身につまされる思いで何度も鑑賞してしまうということでした。

犬飼さんらしい視点に「鋭い角度からの感想」と称賛の声があがっていました。

 

極楽さんは、ジブリ作品の中から『紅の豚』をチョイス。

イケメンではない主人公を見ていると感情移入しやすいそうで、自宅でひとり『紅の豚』を見ながらリラックスしている時間が至福のときのようです。『となりのトトロ』でも『天空の城ラピュタ』でもなく『紅の豚』というのがマニアックですね。

 

ケンさんはナインティナインのおふたりが若い頃に主演を務めた『岸和田少年愚連隊』の映画について語ります。

毎回、こうして印刷してきてくれるので、ありがたいですね。こちらの作品は、日本青春映画の金字塔といっても過言ではない名作です。

 

福崎さんはインド映画の『きっと、うまくいく』をセレクト。

「インドではハリウッドに負けないくらいの作品が作られており、その中でもこの映画は際立っていいんです!」と熱弁してくれた福崎さん。

もちろんインド映画定番のダンスの場面も、ふんだんに見られるそうです。

こうして好きな作品や本を発表していただくと、その方について知らなかった一面がわかるので、相互理解の一助になりますね。

ぜひまた第二弾を企画したいと思います。

アート志向とデザイン志向

大阪お笑い塾では、さまざまな分野のお話から見識を深めていただき、お笑いのネタ作りのヒントにしていただいております。

今回はアートとデザインという観点から、お話いたしました。

お笑いは創造性が求めれるものの「大衆を喜ばせるエンタメ」というのが前提です。

「アートを自己表現、デザインを顧客を喜ばせる表現」と定義した場合、お笑いほどアートとデザインが混在するものは珍しいかもしれません。

「アートは0から1を生み出す創造性があり、デザインはすでにある1を2以上に発展させる」という考えが、ご参考になるかも?

お笑い以外分野で例えるとわかりやすいのですね。これまでの日本でエンタメ漫画雑誌として不動の地位を築いたものといえば『週刊少年ジャンプ』。

『ジャンプ』には「こうすると売れやすい」という型がありました。それはバトル。『キン肉マン』『ジャングルの王者ターちゃん』といった当初、ゆるゆる系ギャグマンガがある時期を境にムキムキマッチョが戦うバトル漫画になったことをご記憶の人もおられると思います。

つまり商業誌で作品を発表するということは「自己表現よりも、求められている表現を提供する」ということなのです。

かつて日本には、アート色を全面に打ち出したオルタナティブ・コミック『ガロ』という雑誌がありました。

『ガロ』からは白土三平さんの『カムイ伝』が連載されたり、つげ義春さんの『ねじ式』が掲載されるなど後世に語り継がれる名作が生まれたています。

『ガロ』は漫画家の表現がかなり自由であるものの、当時、原稿料は出ませんでした。

『カムイ伝』は商業的に成功を収めていますが、どちらかというと「『ガロ』で連載できるなら、お金はいらない」という気概で描いていた漫画家の方が多かったようですね。

アートとデザインは二分されることではなく、どこか入り混ざっているもの。まずはご自身が「どちらのタイプ寄りなのか?」というのを理解し、取り入れられそうなものを積極的に摂取することで、さらなる飛躍が望めるでしょう。

お笑い塾のアート派といえば、芥子壺さん。

芥子壺さんは、デザイン的な考えを巧みに取り入れたことでオリジナリティの強さを活かしたまま、見やすいネタに仕上げるという手法を身につけられています。

お笑いは、やはりエンタメ。

「独自性の強い発想を、いかに届けやすい形に整えるか?」が重要ということですね。

ユニットコント

本日は、ふたり一組の即興ユニットコントにチャレンジいただきました。

・片方のキャラの激怒する出来事が発生

・「許してほしければ●●しなさい」と要求

・オチ

という流れは固定で、あとは自由に作っていただきました。

お笑い塾では「笑いは人間の情緒的な困りから生まれる」と繰り返しお伝えしています。

怒りを買って「●●しなさい」と要求される流れによって、自然に困りを入れられます。

まずはコンビに分かれ「どんなネタにしましょうか?」と打ち合わせのお時間。15分とタイトですが、集中することで構成力が鍛えられます。

👆塚田さんと打ち合わせ中の福崎さんはこの笑顔。何かいいアイデアが浮かんだのかも!?

それでは、どんなネタが発表されたかを見ていきましょう。

高橋さん芥子壺さんのコンビは「万引きを発見した店員に、とがめられる女性」というコント。

高橋さんはとにかく整えるのが得意。塾内で「デザインのタカハシ」と言われるほど、シンプルな構造に落とし込む力が高いです。

平謝りする芥子壺さんには、ペーソスが漂い、それが笑いが呼んでいました。

 

こちらは年上部下のケンさんを叱る上司畠山さん。

畠山さんの迫力に、ケンさんたじだじ。でも叱られてなぜか嬉しそうなケンさん(笑)。屈強な男性が叱られるというのは、ギャップを出せるシチュエーションですね。

 

女性とのコントに定評がある福崎さん。今回はずけずけ迫る失礼なナンパ師を好演!

度重なる失礼な言動につい怒りをあらわにする塚田さん。3分という短い時間にしっかり感情の動きを描けていたのがとてもよかったです。躍動感のあるコントに仕上がっていました。

 

今回のしろみずさんは鉄道員ではなく、パイロット役。

パイロットに「おい、離陸どうなってるねん!」と責め立てる極楽さん。理詰めで淡々と語る様が「こういうクレーマー、本当にいそう」と笑いを生んでいました。相変わらずポテンシャルの高い極楽さん。そして淡々と謝るしろみずさんが、そこはかとなくユーモラス。

 

天ぷらさん犬飼さんのコンビは。食べ物屋の店員の犬飼さんに「はよ、作れや!」とクレームを入れる天ぷらさんという構図。

大声で理不尽な要求をする天ぷらさんに対して、犬飼さんちくりと嫌味を交えて返します。攻めと受けが入れ替わる構図は絶妙。よくぞ短時間で、このクオリティのコントを作ってくださいました。素晴らしい仕上がりです!

ネタ発表

それでは授業の最後に毎回、行っているネタ見せのレポートにまいりましょう。

犬飼さんは日常の出来事を伝える漫談にチャレンジ。

9連休中にある神社を訪れると、大学時代にゆかりのあった男性とまさかの再会をはたしたという甘いエピソードを披露。

飄々とした語り口の犬飼さんですが、内心はドギマギされていたようで、そのギャップが面白かったです。

こういった実体験を発表するとネタに昇華しやすくなるので「体験を人前で語る」というのを習慣化するのは、お笑い的な成長にも必ずつながるでしょう。

 

芥子壺さんは、ハリセンツッコミマシーンのネタを披露してくれました。

昨年11月のシアターセブンでのライブで爆笑をとった鉄板ネタ。

「さらにネタの質を高めたい!」と、微調整を加えました。

通販で値段を発表するというくだりがあり、そこの値段をいくらにするかなど、設定次第でまだまだ笑いを狙えそうな余地がありました。

ひとつひとつのネタを大切に作る芥子壺さんのスタンスに頭が下がります。

 

シアリスは、3月のOSAKAお笑い寄席で発表したネタを少し改良。

4/6にお笑い塾の塾生さんたちがネタを発表する催しがあります。そこでこちらの漫才を披露されるのですが「塚田さんのキャラをややマイルドにした形で発表したい」という意図がネタを担当する畠山さんにはありました。

明石家さんまさんが「お笑い芸人に必要なのは、かわいげや」と断言しておられますが、塚田さんの愛嬌たっぷりのキャラに「これなら大丈夫」と、みなさんからお墨付きが。

人柄やキャラは天性のものですので、もともと塚田さんに備わっているものが存分に発揮されていました。

 

たかたかやまは、5月のOSAKAお笑い寄席に向けた漫才を披露。

もうすぐプロ野球が開幕しますが、野球に関連する言葉のボケがたくさんこめられた楽しい漫才でした。

ボケ役の天ぷらさんの表情のバリエーションがかなり豊か。

今から本番が楽しみですね。

 

今年のお笑い塾は、初めて舞台を踏む方がかなりいらっしゃいます。

最初は誰でも緊張するものですが、一度、客前でネタを上演すると「楽しい! またやりたい!!」となることも少なくありません。

4月から年度が変わりますが、お笑い塾にとっても新たな展開が見られることでしょう。

次回のお笑い塾の講義は、4/13(土)に「まかなん」で行われます。

花粉の種類がそろそろ移り変わりそうなタイミングですが、みなさん体調にはくれぐれもご注意を。

それでは、また次回の授業レポートでお会いいたしましょう。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

高田豪(大阪お笑い塾代表)

 

 

 

コメント

  1. Malcolm より:

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