2024年3月9日の授業レポート「第22回 OSAKAお笑い寄席回顧」「お笑いのネタは型を意識」「ネタ見せ」

授業レポート&ライブレポート

こんにちは。大阪お笑い塾の代表の高田豪です。

3月2日(土)にライブ喫茶亀で、第22回OSAKAお笑い寄席が開催されました。

まずはそちらを振り返りましょう。

第22回OSAKAお笑い寄席の回顧

今回は3PEACEからヒュンゼンさんが参戦(写真左)。今回のライブ参加者で唯一の10代。

事務所の先輩、大阪男塾の塾長とともにMCを務めました。

親しみやすい人柄の出るMCで会場もいい感じで温まります。

今回もたくさんのネタで盛り上がりました。

本日のお笑い寄席で、初めて舞台に上がられる塾生さんがいらっしゃいましたのでご紹介いたします。

此花六丁目さんと高橋さんのユニットコント。

こちらの2分半のコント、実はお笑い塾の講義の中で行った「シャッフルコント」企画の中で生まれたものです。

そちらのネタをブラッシュアップして、お客様の前で上演。

本番前は「めっちゃ緊張します💦」と、おっしゃっていた此花六丁目さんですが、存在感とおかしみを存分に出しておられ、余裕しゃくしゃくのようにも映りました。

今年は、初めて舞台を踏まれるお笑い塾の塾生さんが、今後のライブでもいらっしゃることでしょう。

そして、毎度盛り上がるマニアックなコーナー。

今回は「春のおじさん体重当てクイズ」

「メタボ気味のおじさんに出てきていただいて、女性陣にその体重を当てていただく」というのが趣旨です。

しょっぱなは、3PEACEのよこたつやさん。

「僕まだ27歳なんですけど…」と、おじさんのカテゴリへ入れられたことに不服な、よこさん。

元々、陸上競技をしていただけあり、がっしりとした体形をされています。

その後、軽量枠の鉄道芸人しろみずさん。

大阪男塾の面々が登場。

最も多く的中させたのは芥子壺さん。

普段から3PEACEを推していることもあり、3PEACE芸人の体重を把握していた模様。

芥子壺さん、おめでとうございます㊗

後半は3PEACEブロック。コーナー後もライブはおおいに盛り上がりました!

3月9日の授業レポート「笑いの型」「ネタ見せ」

それでは2024年3月9日(土)の授業レポートへまいりましょう。

その前に、3PEACEのヒュンゼンさんが、お笑い塾のネットラジオに出てくださいましたので、ぜひお聴きくださいませ▼

第63回『3PEACEの新星ヒュンゼンさんがゲスト』

オノマトペを当てるゲーム

3月9日のお笑い塾は、まかなんで開催。

今回は、お笑い塾のサブ講師を務める高橋さんが「オノマトペを使ったゲーム」で場を盛り上げてくれました。

実はオノマトペ大国である日本。

オノマトペはニュアンスを含んでいるので、使い方次第で言葉を省略できます。

高橋さんが出題する言葉を、オノマトペを使って当てます。

すぐ正解できるものもあれば、少し想像力を働かせないと正解にまでたどり着かないものもありました。

頭の体操にも、もってこいの「オノマトペクイズ」でした。

高橋さん、ありがとうございました!

守破離!笑いの型を覚えてからオリジナル要素を

お笑いのネタにはいくつか型と呼ばれるものがあります。

最初の10数秒で何を伝えて、本ネタに入って、ボケを大きくしていくというのも一種の型でしょう。

こういった基礎的な型を覚えることで、上達が早くなります。

さて「守破離」という言葉があるのですが、こちらの言葉はお笑いにもかなり当てはまります。ひとつひとつ解説すると、

・守→基本、基礎を徹底して反復し型を習得する

・破→守で獲得したものに、少し自分なりの味付けを加え、オリジナリティを加える

・離→その人のオリジナルで全てを創作する

こちら👆が守破離。

お笑いをゼロからスタートされた方は、つい肩に力が入りすぎて「誰もやっていない、独創的なネタをしよう!」と離から入ることも…。

しかし、基礎を無視した離は、ことごとく上手くいかないのも確か。

「突飛なネタをした後、基礎に立ち返るという離破守の順番で基礎へと戻っていく人を結構、見てきました」と答えられた方もいました。

古典落語の型もそうですが、型は無駄がなく論理的にできています。

見やすいネタは、骨子がしっかりしているもの。

お笑いもいきなり独創的なものをするよりは、まず型を使ってネタを作った方が成果が出やすいということですね。

ちなみに芥子壺さんは、PREP法を使ってネタを作られているそうです。

ネタ見せ

お笑い塾の終盤の時間は、毎度ネタ見せを行います。

高橋さんは、日常で違和感を覚えたエピソードを語ってくれました。

「僕が悪いのは重々承知」という導入で、ある食事会に参加した際に、おおまかな会計をする友達に対して「その千円の差が、俺にとっては大きいんや」と、つい言いたくなった話。

「自分が悪いのはわかっている」といった枕詞が入ることで、「どんな話なのかな?」とつい前のめりで聴きたくなりますね。

ちょっとした工夫に思えるかもしれないですが、こういう細かい技術が全体に及ぼす影響は結構、大きいのです。

この日、2本のネタを披露してくれた芥子壺さん。

1本目は「蒟蒻と幽霊」という日本のある古典をモチーフにしたネタ。

青い化け物ちゃんもそうですが、和のテイストがよく似合う芥子壺さん。

温故知新は、芥子壺さんの得意とするところ。

ネタ選びが古典ということは、ライブに出た際にかぶる可能性がかなり低くなります。

芥子壺ワールド全開の、1本目でした。

 

2本目は、日本の地名と言葉合わせというネタ。

今回は小型のフリップでネタを披露されましたが、ここからバージョンアップしていくようです。

離れているものを合わせるという「合わせ技法」は、落語でよく用いられる手法。

ねづっちさん得意のなぞかけも「合わせ」ですね。

一見、奇抜なネタをしているような印象を与える芥子壺さん。しかし、実は笑いの基礎的なところをかなりしっかり入れています。

そして、ネタ作りへのエネルギーが全くおとろえないのが素晴らしいですね!

今後も今回のようにネタを積極的に発表して、お笑い塾を引っ張っていってくださるでしょう。

次回のお笑い塾は、3/23(土)です。

3月上旬は寒かったものの、そろそろ気温も上がり、春めいてきそうですね。

みなさん、あと少しの辛抱ですよ!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

高田豪(大阪お笑い塾代表)

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