2019年M-1で衝撃を与えた、ぺこぱの「否定しないツッコミ」の秘密

塾長ブログ

こんにちは。大阪お笑い塾の代表の高田豪です。

 

2024年9月14日の授業では「矛盾はアイデアの宝庫」という講義を行いました▼

2024年9月14日の授業レポート

授業の中でご紹介したオクシモロンという言葉は、形容矛盾を指す言葉

「カラス にもかかわらず 白い」は、「カラス」「白い」の間に、Butの接続詞が入っている。

 

実は、このButの使い方を覚えれば、飛躍的にお笑いのネタ作りの技術が向上するのです。

Butの接続詞は、M-1の決勝を見ていても、あちらこちらに含まれています。

 

一例を挙げましょう。

2019年に「ノリつっこまない漫才(※松陰寺さんのツッコミボケ)」という斬新なスタイルで脚光を浴びたぺこぱ。

松陰寺さんが、しゅーぺいさんの運転する車に轢かれたあと「どこ見て運転してんだよ! って言えてる時点で無事で良かった」と、ポジティブな返しをして笑いを誘います。

 

実は下記の一文に、Butの接続詞が隠れています▼
「どこ見て運転してんだよ!…… って言えてる時点で無事で良かった」

通常のツッコミであれば「どこ見て運転してんだよ」で完結。

しかしそのあとに(でも)が入り、「って言えてる時点で無事で良かった」につながるので、そこが裏切りです。

 

逆接のButが入っている箇所は

「どこ見て運転してんだよ!(でも言えてる時点で無事で良かった」が正解。

お笑いの基本は、意表を突くこと。

「〇〇と思ったでしょ?でも実は××でした」というのは、お笑いの基礎的なロジックです。

新しいスタイルを発明した、ぺこぱの漫才も、実はお笑いの基礎的な要素がしっかり入っているんですね。

高田豪(お笑い塾代表)

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