2023年11月18日の授業レポート「推されるお笑い芸人とは?」「大喜利は常識からのズラし」「ネタ見せ」

授業レポート&ライブレポート

11月18日(土)は激寒。

大阪の最低気温を見ると10度。最高気温を見ると10度

「え、一緒やん…」

一瞬、意味がわからずフリーズしてしまいました(笑)

さて大阪お笑い塾の2023年度の授業も、本日を入れて残り3回。

早いものですね~。

今日も教室にはお笑い大好きな社会人が集い、その熱気で室内がほっかほか。

冬は寒い季節ですが、M-1グランプリの決勝などお笑い好きにはホットな話題が多いので、テンションが上がります!

「推される芸人の特徴とは?」

ここ数年で「推し」という言葉がかなり広まりました。

「推しの子」など作品のタイトルに「推し」を含むものもあります。

本日は「どうすればファンから推される芸人になれるのか?」というテーマでお話しました。

今年、38年ぶりに日本一となった阪神タイガース。

熱狂的なファンが多いことで有名な球団です。

2000年以降になり優勝争いを繰り広げるようになったタイガースですが、それ以前は最下位を何度も経験するなど暗黒時代が長かったのも確かです。

ちなみにタイガースの暗黒時代とは、1987年から2001年まで。なんと15シーズン中14回がBクラス。この期間に10度の最下位を経験。日本一に輝くまで、辛酸をなめた時代が長かったのです。

ダメ虎という蔑称をつけられたこともあったタイガースですが、それでもファンはタイガースを見捨てませんでした。

人は完璧なものを応援したくないもの。

情けなさや弱さが垣間見れる対象が、それでも必死に頑張っている姿を見て胸を打たれるのです。

その昔、水前寺清子さんの『365歩のマーチ』という歌が大ヒットしましたが、その中で「3歩進んで2歩下がる」という歌詞がありました。

これくらいゆっくりの成長がファンからすると嬉しいかも?

毎日ぐんぐん100歩ずつ進んで、あっという間にとんでもない領域にまで達する対象は、すごすぎて距離を感じるので、推しづらい…。

親父ギャグのようで恐縮ですが、人はのある人を好きになる生き物。

成長途上の人が、勇気を持って弱味を晒せば「この人、応援したい!」となるでしょう。

成長途上を言い換えると、伸びしろ満載になります。

かわいげは弱さを含んでいるもの。

当人が「格好悪いから隠したい…」と感じているところを晒せば、むしろファンが増えるかもしれません。

大喜利は常識からのズラし

11月26日(日)に十三シアターセブンで開催する第20回『OSAKAお笑い寄席』

こちらのライブで大喜利コーナーがございます。

 

ちなみに『OSAKAお笑い寄席』とは、大阪お笑い塾と芸能プロダクションの3PEACEが合同で開催しているライブ。二ヵ月に一度の頻度で行っています。

 

11/26(日)のコーナーでは、大阪お笑い塾と3PEACEのメンバーが大喜利対決をすることに!

 

予行練習も兼ねて、今回は大喜利について理解を深めました。

 

まずは事前にお伝えしていた「非常識だと思った人、出来事」について発表していただくワーク。

 

特に印象深かった人を紹介させていただきましょう。

高橋さんは「電車に乗っていた際に、這いまわっていた昆虫を靴底で執拗に踏みつぶそうとしていた人に恐怖を覚えた…」というエピソードを発表。

電車の中という共感しやすいシチュエーションが入りやすいですね。その中で体験した恐怖案件。

恐怖と笑いは構造がとてもよく似ています。不安は、エピソードトークの種になりますね。

高橋さん、黒いマスクがきまってます!

 

ケンさんは、ポイ捨てをするモラルのない友だちの話を披露。

「お前のポイ捨てで、俺の愛する地球が汚れるんや!」と必死に訴えたそうですが、それでも友だちは聞き入れてこれなかったそうです。友情って一体…!?

 

しろみずさんは、酒癖の悪い人をテーマに語ってくれました。

普段、抑圧を強いられやすいストレスフルな職種ほど、ハメを外せる状況になると酒癖が悪くなるのだとか。

これにはみなさん「わかる、わかる」と、うなずいておられました。

 

田中さんは、マイペースすぎる幼なじみについてトーク。

まだ入塾された数カ月の田中さんですが、キャラを巧みに演じ分けて立体的に話す様はまるで落語のよう

理系の田中さんの話は、いつも整理されていて聞きやすいです。

田中さんの幼なじみがとった行動に、一同「それは確かに非常識!」と納得しておられました。

 

この「非常識について語る」というワークにはある狙いがあります。

大喜利の回答を考える際、常識と非常識を基準にすれば、ズラしたボケを考えやすくなるんです。

 

例えば「こんなスーパーは嫌だ」というお題で考えてみましょう。

ここで常識的な答えは、

  • お釣りを間違える
  • 床の一部がすべる

などになります。

 

実際にスーパーへ行って、こういうことが起こると嫌なことばかり。現実的な答えといえます。

 

これを飛躍させて非常識側へとジャンプさせてみましょう。

  • お釣りが全て1円玉
  • 床の全面が王将のようにヌルヌル

となりました。

実際に、こんなスーパーないですよね?

ここまで発展させられれば、ボケとして成立します。

コツは、

「笑いが生まれる答えを考えよう!」と力み過ぎず、普通に考える

→出た答えを非常識にデフォルメさせてボケにする

この作業をスピーディーにできれば、大喜利も怖くありません!

大喜利はセンスと思われがちですが、トレーニング次第でだれでも上達します。

ネタ見せ

本日2本のネタを引っ提げてやってきた芥子壺さん。

1本目のネタは「MAKO」という名前の有名人をテーマにしたもの。枠組みが分かりやすく、こちらのネタの型を使うことで、アレンジした他のネタも作れそう。

手前に黒服コンビがいますが、左側の田中さんが「面白い!」と笑っておられました!

 

2本目は前回披露したツッコミマシン通販のネタ。

大分仕上がってきていますので、あとは削っても支障がないところを少し省くことで見やすいボリュームになりそうですね。

 

本日初めてピンのコントに挑戦したAさん。

左遷を命じるものの気弱な性格ゆえ、上手くいかない上司というのをリアルに演じられました。

前半に振っておいた伏線を後半に回収する構成。

初めて作られたとは思えないしっかりしたネタに、みなさん「見やすい」「笑いどころが多い」と満足げ。

お笑い塾のネタ見せは自由度が高いので、いろいろなネタの幅を試していただけます。

 

たかたかやまは、11/26(日)に『OSAKAお笑い寄席』でやるネタの最終調整。

最初に披露してくれたときは5分ほどあったネタでしたが、冗長な箇所を省きテンポアップさせることで当初より1分以上削ることに成功。

ボケ、ツッコミともにバリエーションが増えており、見る者を飽きさせません。

上々の仕上がりといった感じでした!

さて早いもので、シアターセブンで開催する『OSAKAお笑い寄席』まであと一週間。

しつこくて、すみません!

最後にもう一度、告知させてください!

11月26日の日曜日に、お笑い塾の主催ライブ「OSAKAお笑い寄席」が開催されます。

開演は14時。

温かみあふれ熱量の高いライブになることをお約束いたします!

ご予約は、下記のURLからお願いいたします(※クレジットカードをご用意いただいてご予約くださいませ)

座席指定
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最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

 高田豪(大阪お笑い塾代表)

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