2024年9月28日の授業レポート「架空のコンセプト居酒屋を考える脳トレ」「ネタ見せ」

授業レポート&ライブレポート

こんにちは!

大阪お笑い塾の代表の高田豪です。

早いもので今年も残すところ、あと3か月ほどになりましたね。

お笑いの世界は秋から冬にかけて、毎年コンテストの決勝が行われます。今年もどんなネタが披露されるのでしょう?

このシーズンはお笑いの楽しみが増えますね。

さてこの日、大阪お笑い塾のビギナーコースの授業が午前中に行われました。

今回の講義は「話の輪に入る」というワークについて。

こちらからお読みいただけます▼

「架空のコンセプト居酒屋」などのお店を考える脳トレ

大阪お笑い塾では、事前に課題をお出しして当日のワークで発表していただいております。

今回の課題は「架空の飲食店を考えよう」というもの。

年々「コンカフェ」「コンセプトカフェ」というスタイルの飲食店が広がりを見せています。

まだそういった言葉がなかった頃に、話題になったコンセプト系のお店といえばメイド喫茶でしょう。

その後、男性店員が執事のコスプレをして接客する執事喫茶、女性店員が男装のコスプレをして接客を行う王子喫茶、ギャルソン喫茶など、2次元が3次元化したようなコンセプトのお店が、東京の秋葉原、大阪の日本橋などに出現しメディアでもしばしば取り上げられることに。

2000年代に生まれたメイド喫茶のようなコンセプト系飲食店は、2020年代に入ってもまだまだ進化を遂げています。

コンセプトには「ベースとなる考えや方向性」という意味があります。

「誰にどんな価値をどのように提供するか?」が固まれば、おのずとコンセプトも決まります。


コンセプト・ヘアサロン「まほうの手」

飲食店ではないですが、滋賀県にこんなユニークなお店がありますのをご存じでしょうか?

『ヘアーサロン まほうの手』というお店なのですが、こちらの店主の野田光徳さんはゴリゴリの長渕ファン。

『ヘアーサロン まほうの手』には、「俺も長渕剛ヘアになりたい!」と切望する人が全国津々浦々からやってくるのだとか。

ずばり、こちらのお店のコンセプトは「長渕剛の髪型になれる」というもの。

ニッチな戦略のようにも思えますが、全国の長渕ファンの心を鷲掴みにし見事、ビジネスとして成立しています。


さてお笑い塾の塾生さんは、どのようなコンセプト店を考えたのでしょう?

とりわけユニークだったものをピックアップいたしました。

トップバッターを飾ったのは、HIPHOPファッションが特徴的なケンさん。

「みなのもの、まずは俺に発表させてくれ!」とばかりに挙手!

スマホに記した内容を確認して、いざ発表!!

ジェスチャーも含めてHIPHOPなケンさん!

彼は音楽が大好きなのですが「サブスクがふんだんに提供されているお店があれば、需要が高いのでは?」というお店のコンセプトを語ってくださいました。

音楽のサブスク、動画のサブスクなど色々ありますが、確かに現実化しても成り立ちそうなアイデア。

今、ダンプ松本さんの生涯を描いた「極悪女王」がNetflixで配信され、好評を博しています。「この作品だけ見たい!」となったときに、ケンさんが考えてくれたようなお店があれば、ふらりと立ち寄りたくなるかもしれません。「自宅でソロ鑑賞するより、仲の良い人と一緒にみたい!」という人に需要があるかも!?

 

しろみずさんは、鉄道芸人らしく鉄道関係のお店の話を展開。

大阪お笑い塾がお世話になっている、お笑い事務所の3PEACEが、以前、中国地方から四国にかけてライブツアーを行ったことがありました。

そのとき、しろみずさんもライブの観覧に足を運ばれていたのですが、道後温泉の近くにあった面白いお店があったので「みなさんの、ご参考になれば」と、紹介してくださったしろみずさん。

そちらのお店はお昼はうどん屋だったのですが、なんと夜は踊り子さんたちが活躍する場所へと様変わり。

「昼と夜のコンセプトを、がらりと変える」というのは面白い発想ですね。

旅行が大好きでいろいろな土地を知っている、しろみずさんは情報の宝庫といえるかもしれません。

 

シアリスのツッコミ担当の畠山さんは、病院と飲食店を合体させたものを考案。

お店の会員になると保険証を模した会員証を手にできます。来店時にそれを使えば会計が3割負担になるという、きめ細かい設定に「すごい! このままコントに使える内容」と、一同絶賛でした。

 

ツーヘッドドラゴン極楽さんは「おひとりさま限定で、ゆる~くつながりを作れるお店」を考案してくださいました。

「関係性が全くないのは寂しいけど、密すぎるのも困る」という現代人の需要をしっかり取り入れたお店で、令和に生きる我々の複雑な心の機微をしっかり反映したコンセプトでした。

ネタ見せ

大阪お笑い塾では、授業の最後にネタ見せを行っています。

11/9(土)には、お笑い塾の主催ライブ「OSAKAお笑い寄席」が開催されますので、そちらに向けたネタが発表されました。

天ぷら十年ナガサワさんは、ぴりっと毒のきいたネタを披露してくださいました。

「年長者の視点で、安易なレッテル張りが流行る社会に物申す」と記せば、かたい内容のように思えますが、4分の間に転換点や情の揺さぶりなどをしっかり入れており、ボケのバリエーションも豊富で、見ごたえたっぷりです。

 

先日、初めて客前でネタをしたなすぴーは、フリップ芸をしてくださいました。

普段は小さなお子さんの前で、ネタをする機会が多いなすぴー。

とても朗らかな方なのですが、油断したときに飛んでくる毒を含んだ一言も武器になりそう。

笑いはギャップですので「こんな人が、さらっとこんなこと言うの!?」といった裏切りを上手く演出すると、安定して笑いをとれることでしょう。

 

パペットマペットのような人形による掛け合いに挑戦した芥子壺さん。

創作力のある芥子壺さんの脳内には、潤沢なアイデアだけあります。

今回のネタも申し分ないクオリティだったため、あとは「芥子壺さんの姿をどう見せるか?」あるいは「このネタのときだけ隠すのか?」などが決まればバッチリですね。

 

シアリスは、前回発表した漫才をさらにブラッシュアップ。

塚田さんへのツッコミに、畠山さんならではの角度が入ったことで、ネタに厚みが出ました。

コンビ歴が長いシアリスですが、今年は「これまでにないスタイルを見つける!」と熱量が高いです。

変容しつつありますシアリスでした。

今後が楽しみですね!

 

最後は、たかたかやま。

ひとつのテーマを、しつこく細かくつついて笑いを狙うスタイルの漫才。

漫才の技術の高いおふたりですので、自分たちに合ったテーマ選びをできるかが鍵を握ります。

今回のテーマは、リスキーな要素を含んでいるものの、キャラと持って行き方で中和できそうでした。

ここから11/9の本番に向けて仕上げていくとのことですので、さらにブラッシュアップをされることでしょう。

次回の大阪お笑い塾の授業は、10/12(土)です。

10月も引き続きよろしくお願いいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

高田豪(大阪お笑い塾・代表)

 

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