2024年10月12日の授業レポート「デフォルメと笑い」「ネタ見せ」

授業レポート&ライブレポート

こんにちは。大阪お笑い塾の代表の高田豪です。

先日M-1の2回戦を観覧に行ってきました。いや~、レベルの高さに舌を巻きましたね。

やはり3回戦へ進まれたのは、吉本興業所属の方が多数でしたが、中にはアマチュアで進出された方の存在も。

今年はM-1のエントリーが、ついに1万組を超えたそうです。

関西では「漫才は見るだけでなく、自分でやるもの」という価値観がどんどん広がっています。

年々、活気づいているM-1グランプリ。今年の12月の決勝が今から楽しみです。

それでは2024年10月12日の、お笑い塾レポートにまいりましょう!

……とその前に、本日も午前中に大阪お笑い塾のビギナーコースが行われました。

今回は「表情について」の講義が行われました▼

デフォルメと笑い

お笑い塾では、2024年の残りの3ヵ月「今一度、笑いの基礎に立ち帰ろう」という目標を設定し、フリとオチについて繰り返しお伝えしています。

フリは常識で、オチやボケは常識からのズラシです。

「デフォルメがなぜ笑いにつながるか?」といえば、過剰表現による違和感(ズレ)を起こしやすいからですね。

いきなりですが、ドラえもんを脳内に思い浮かべていただけますか?

次にドラえもんの頭部はそのままのサイズで残し、胴体を10頭身のモデル体型にしてみましょう。

どうでしょう?

めっちゃ違和感が生まれませんか!?

 

これをフリオチという視点で解説すると、

・フリ(常識)→ドラえもんは2頭身のずんぐりむっくりの体型

・オチ(常識からのズラシ)→ドラえもんなのにモデル体型

となります。

余談ですが、アニメの「ドラえもん」では、噓つき鏡という鏡に映った人をナルシストにする、ひみつ具があります。鏡に映し出されたドラえもんは、なんとモデル体型。


これはもう「あんた誰やねん⁉」とツッコミを禁じません(笑)

笑いは違和感を発生させることが大事。

調和のとれた状態というのは、違和感がない状態です。

「ドラえもんがモデル体型になる」など、調和が崩れると違和感が発生し滑稽味が生まれます。

「デフォルメ」のワークに挑戦

本日は「何かをデフォルメしてみる」というワークに挑戦していただきました。

とりわけ印象深かった方をピックアップいたしましょう!

ケンさんは、筋トレBIG3と呼ばれる

・ベンチプレス

・デッドリフト

・スクワット

をいずれも500キロ挙げられると豪語。

こちらはデッドリフトを実践してくれている様子▼

「本当は、どれも挙げられるのは50キロでした」とネタばらしをしてくれたケンさんは、重量の桁を0ひとつ増やしていたんですね。

ちなみにケンさんによるとベンチプレスの世界記録は、500キロだとか。そんなモンスター級の力を出せる人が、実在するとは驚きです!


犬飼さんは、ある四字熟語をホワイトボードに記します。

書かれた文字は、一石二鳥でしたが、の部分をに変えています。

ひとつの石で鳥二羽にダメージを与えるのはかわいそうなので、ひとつの石で二兆分の虫をやっつける一石二兆という言葉に変換した、鳥さん思いの犬飼さんでした。

端折ってお伝えしましたが、かなりしっかりとした理由が入れられており、知性派の犬飼さんの持ち味がしっかり出ておりました。

ネタ見せ

大阪お笑い塾の講義の最後には、必ずネタ見せの時間を設けています。

たかたかやまの高橋さんは、漫画の紹介をしてくださいました。

本宮ひろし先生の「サラリーマン金太郎」の魅力を語ってくれた高橋さん。ご自身も長年のサラリーマン経験があるだけに、共感する場面がたくさんあったようです。


続いては、、、

こちら姿は映っていませんが、芥子壺さんのパペット漫才です。

漫才に必須の38マイクもしっかり作りこんでいるところに、芥子壺さんのこだわりを感じました。

いろいろなネタに挑戦し続ける芥子壺さんの熱量と創意工夫には、毎度頭が下がります。

面白いネタですので、どのようにすれば会場に来て下さったお客様全員へ見てもらえるか考えることで、さらにレベルアップしそうですね。


お次は鉄道芸人のしろみずさん。

目をつぶっている写真になりすみません💦

今回、2本のネタを引っ提げてやってきたしろみずさん。「今、私はたくさんのネタを作れそうなアイデアであふれています」とおっしゃっていたので、絶好調のようですね!

1本目の新ネタはボケがたくさんある、楽しいネタ。しろみずさんが「我々、プロからするとですね」と何気なく発せられる「プロ自認してまっせ感」が絶妙な面白さを出していました。

2本目のネタは「なるほど、勉強になる!」というためになる情報がふんだんに入ったネタ。こちらもボケを足せそうな余地がありましたので、お笑いイベントで披露される際には、アレンジすることもできそうなポテンシャルを感じました。

お笑い塾では「天丼のしろみず」の異名を持つほど、繰り返しの笑いがお上手なしろみずさん。

お笑い塾の中で、ベテランのキャリアですが、ネタを作る情熱は衰える気配なし!

今日もお笑い塾をおおいに盛り上げてくれました!


オジーサンズは、前回発表した漫才をブラッシュアップして発表。

BARを訪れた客が、バーテンダーから妙な対応をされて困惑するというところを残し、ボケのバリエーションを増やしました。

写真左の此花六丁目さんが、いらっとするバーテンダーを好演。

塾生さんからは「こういう店員おるなあ」と共感の声が上がっていました。

ネタの中に共感が入ると、見やすくなります。日常的なシチュエーションほど、共感が大事ですね。


シアリスの漫才は、かなり仕上がってきました

実はこの日、中国人の男の子が授業を見てくれていたのですが、写真左側の塚田さんがカンフーの動きをした途端、ニッコニコになり大受け。

もしかしたらシアリスの漫才は、海外で人気を博すかもしれませんね!

シアリスの台本を担当している畠山さんが、台詞を微調整してよりわかりやすい言葉に言い換えていました。

11/9のOSAKAお笑い寄席まで、残り授業は1回。

みなさん着々とネタの精度を上げておられます。

11/9のOSAKAお笑い寄席では、大阪男塾のレオンさんとお笑い塾の塾生たちがコラボするコーナーを思案中です。

こちらもきっと盛り上がるでしょう!

それでは、また2週間後にお会いいたしましょう。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

高田豪(大阪お笑い塾・代表)

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