2024年2月10日の授業レポート「人たらし術」「自分で自分を褒めたエピソード」「ネタ見せ」

こんにちは。大阪お笑い塾の講師の高田豪です。

早いもので2月に入りました。

旧暦ではすでに春。春は見学者が増えるシーズンです。

さて本日も、1名の見学者の方が来られていました。

ステージに立った経験がすでにたくさんあり、さまざまなことへ意欲的に挑戦されている方でした。

またお笑い塾の新たな仲間が増えそうで、嬉しい限り。今いらっしゃる塾生さんもきっと刺激を受けるはずです。

それでは、2024年2月10日の授業レポートにまいりましょう！

人たらしとは？

「人たらし」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか？

「たらす」というのは、もともと「騙す」「あざむく」などの意味を持つ言葉ですが、今では用法が変わりつつあります。

人の心を掴むのに長けている人、慕われやすい人などの意味で用いられることが少なくありません。愛されキャラの別称でもありますね。

お笑いを提供する上で、人間心理に精通していると有利です。

というわけで、今回は無能唱元さんの「人蕩し術」の一部を抜粋してみなさんにお伝えしました。

まずは無能唱元さんのご紹介から。

1939年長野市生まれ。2011年逝去されています。数多くの仏典や西洋哲学、心理学を学び、独自の「人蕩術（じんとうじゅつ）」を説かれました。

彼の著書は1万円を超える高額なものですが「人の心のメカニズムを知りたい」と切望する経営者の人々に読まれてきました。

今回は、人間が持つ5大欲求についてフォーカス。無能唱元さんは「人の根源的な欲求を知り、こちらから率先して満たすことで信頼を獲得できて好かれる人間になれる」といった旨を説いておられます。

以下は、無能唱元さんが説かれた5つの欲求▼

今回は、5つの欲求の中で自己重要感欲求について深堀いたしました。

自己重要感とは「自分には確かな価値がある」「自分には力がある」という実感。

全人類に自己重要感があるわけですから、相手の自己重要感欲求を満たすことで好かれることができます。

他者の自己重要感を満たす具体的な方法として

・関心を示す

・話を遮らずに聴く

・相手に質問をする

・会話中にポジティブなストローク（リアクション）を示す

・「この人のここが素敵」と感じたことを具体的に褒める

・なにげない会話内容をしっかり頭に入れておく

などが挙げられます。

「現代人は、承認欲求に振り回されがち」といわれますが、承認欲求が高まるのは自己重要感を感じられていないからかも？

一方的にではなく、相互に自己重要感を満たし合うことで好循環が発生します。

つまるところ、人付き合いとは自分付き合いかもしれません。

自己受容できて、自分と上手く付き合えている人ほど他者と調和を保ちながらコミュニケーションをとれるものです。

反対に自分と折り合えていない人は、自身の欠点を他者に投影してイライラしやすいのも確かでしょう。

「自分で自分を褒めたい！」と思ったエピソードを発表

セルフで自己重要感を高める手段として「私、よくやってるやん！」としっかり褒めることが重要になります。

というわけで、今回は「自分で自分を褒めたい」と思ったエピソードを全員に発表していただきました。

とりわけ印象に残った方を、ピックアップいたしましょう。

福崎さんは、天気の良い土曜日に「お笑いを学ぼう！」とお笑い塾に足を運んだ本日の自分を褒めたいと切り出します。

多忙な彼ですが、なんとか時間を見つけて「少しでもお笑いをアウトプットできるようになりたい」という意欲に頭が下がりますね。

極楽さんは、電車に乗車する際、割り込むことは絶対しない自分を褒めたいとおっしゃっていました。

モラルの高い極楽さんは、列ができている状況では必ず最後尾に並んで順番を待つそうです。一部の大阪人は「割り込み上等！」の精神で生きていますので、極楽さんのような方がいてくれると安心できますね。

高橋さんは「べビスタラーメンをやめた自分を褒めたい」と変わった切り口。

べビスタラーメンが三度の飯よりも好きな高橋さん。しかし「短期間でいいから、食べるのをやめてみよう」と、べビスタ断ち期間を設けることに。すると吹き出物がなくなりお肌の調子がとても良くなったのだとか。

ルーティーンのように食べ続けているとわからないですが、定期摂取している食べ物、飲み物をやめて体調の変化を見てみるというのは、健康を確認するための有効な手立てかもしれないですね。

シアリスのツッコミの畠山さんは、ご家族のいさかいを収めて姉に寄り添いながら自立へと導いたエピソードを披露してくれました。

図解で説明してくれたため、わかりやすかったです。畠山さんの粘り強く無駄のない行動が、ご家族の幸福度を上げたというのですから、さすがです！

セルフ褒めの習慣がつけば、自己肯定感を高めることが可能。小さなことでも結構ですので、みなさんも率先して日々のセルフ褒めをやってみてくださいね。

ネタ見せ

3/2（土）に、玉造のライブ喫茶亀で第22回OSAKAお笑い寄席がございます。大阪お笑い塾が主催している定期ライブです。

今回は、3/2（土）のライブに向けたネタをみなさん発表してくださいました。

ケンさんは、見た人を一瞬で惹きつける格好で登場。

本当は心優しいケンさんですが、いかつい人と思われる風貌の持ち主であります。今回、初めて見た目の特徴を生かしたネタと発表。

「これぞケンさんにしかできないネタ！」という声もあり、反応は上々でした。ここからどのようにブラッシュアップしていくか楽しみです！

犬飼さんは、潔癖症の人が共感しそうな「便座問題」というフリップネタ。

日常をユーモラスに切りとり、淡々と話していくいつものスタイル。問題解決の提案というていでボケを挟んでいくのは、あの鬼才バカリズムさんを彷彿とさせます。毎回、外れのない犬飼さん。「ネタ下ろしなのにクオリティが高すぎる！」という驚きの声が上がっておりました。

久々に青い化け物ちゃんネタを披露してくれた芥子壺さん。

長らくお笑い塾へ通われる方は、何度か青い化け物ちゃんを目にしています。

しかし初見だったかたも数名おられ「すごい、インパクト！」と心を鷲掴みにされていた方もおられました。やはりビジュアルインパクトの強さがありますね。

シアリスは、塚田さんの怒りの表現がパワーアップ！

コミカルな動きも加わり3分にまとまっていました。スパッと切れ味のある締めも、これまでにない形でニューシアリススタイルといった感じがします。コンビ結成4年目になるシアリス。まだまだ進化の途上というのが頼もしいですね！

3/2（土）のお笑い寄席で初めてネタをされる此花六丁目さん（写真右）は、高橋さんとのコントにチャレンジ。

ネタ前は「ネタを飛ばさないかな？」と不安そうでしたが、始まってみれば実に堂々としたもので、最後までしっかりネタをされていました。

「声に味があるので、ずっと聞いていたくなる」というご意見も。声はお笑いをする上で、とても重要な要素で先天的に備わっているものです。魅力的な声を持つ人は、お笑いをする上でかなり有利なのです。

此花六丁目さんの3/2（土）の舞台デビューが楽しみですね。

さて次回の大阪お笑い塾は2/24（土）に、開講いたします。

3/2（土）のライブ前の最後の講義となりますので、みなさん気合が入っているはず。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

風邪が流行っていますので、みなさんお体にはくれぐれもご注意くださいね。

高田豪（大阪お笑い塾代表）