みなさん、こんにちは。
大阪お笑い塾の代表の高田豪です。
また新たにお笑いのコンテストが始まるようですね。
その名も「ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦」。
決勝戦は2025年夏、日本テレビ・読売テレビ系で全国ネット生放送を予定しているとのことです。
どのような大会になるのか、今から待ち遠しいですね。
本日の午前中には、お笑い塾のビギナーコースの授業が行われました。
テーマは「起承転結」。下記の写真をクリックいただければ、ご覧いただけます▼
無意識の解析
大阪お笑い塾では、幅広い内容の授業をお届けしています。
もちろん「お笑い塾」なので、お笑いに関することが多いですが、ときには異なるジャンルについてもお話しるすることも。
本日は「無意識に目を向けてみよう」ということで、人間が何に突き動かされているのかをみなさんと一緒に考えてみました。
お笑い塾では、みんなの前に出て発表するワークというのを毎回行っています。
今回のワークは「気づけば意識せずできるようになっていたこと」。
天ぷらさんは「人から何か指摘されたとき、できなかった理由を言うことが多かったけど、同じように振るまっている人を見て、これじゃいかんと痛感し、30代半ばから発する言葉の内容を変えていった」と丁寧に語ってくれました。
シアリスの畠山さんは、かつて人前に出ると恥ずかしすぎて顔を紙やノートで隠さないと、話せなかったそうです。
しかし「エアで顔の前に壁を作ることで、何とか話せるようになりました」とのこと。
今では、堂々と漫才をされていますが、そこへ至るまでに葛藤があったようですね。
シアリスのボケを担当する塚田さんは、通っていた学校で標準語が飛び交っていたため「関西弁を話すことが最初苦手だった」と、おっしゃっていました。
お住まいは関西なのですが、環境的に関西弁を話す人が少なかった塚田さんは「関西弁をもっと話せるようになりたい」と努めるようになり、標準語と関西弁のバイリンガルに!
お笑い塾に通われて長い塚田さんですが、こうしてまだまだ未知の引き出しが発見されることもしばしば。
ポテンシャルの塊といえそうですね。
無意識の発見は、世界で最も著名な精神科医によるジークモント・フロイトによるものといわれています。
フロイトは、意識、前意識、無意識と3種の区分けをしました。
ざっくりとした解説で恐縮ですが、フロイトの解説を要約すると次のようになります。
意識→明瞭に認識できている領域
前意識→通常は意識に昇らないものの、努力すれば意識化できる記憶等が、貯蔵されていると考えられる無意識の領域 無意識→意識できない領域 |
なぜ無意識に関する授業をしたのか?
それはネタになると、無意識に身体を乗っ取られ無我夢中で主観性の強いネタをついしてしまうという現象が、よく見受けられるからです。
無意識が暴れ馬なら、意識は騎手。上手く折り合わなければ、かかりまくった暴れ馬はとんでもない方向へと走り出すでしょう。
フロイトといえば「抑圧された衝動は無意識領域に押し込められる」「無意識に抑圧された衝動は、そのまま無意識に留まっているわけではなく、様々な迂回路を通って外界に放たれる」と指摘しました。
R-1の一回戦を拝見していると、無我夢中で感情を表出するようなネタが目立ちます。もちろん全員ではありませんが「お客さんを笑わすのではなく、自分のやりたい表現を優先する」という姿勢の方もおられます。
これぞまさに抑圧された無意識が、外側にネタとして放出された状態といえるでしょう。
無意識と言われるぐらいですから、意識することは困難。ただし自分自身の無意識を認識する手立てが皆無とは限りません。
みなさんも「なぜか、あの場所へ行くと余計なことを言ってしまう」「なぜか、こういう状況になると自分らしくない行動を取ってしまう」ということがあるはずです。抑圧したものは、癖として姿を現します。
実はこういった言動や行動などの癖を記録し、自分のパターンを知ることこそが、無意識を知るヒントになります。
実は無意識は、さまざまな行動を通してサインを出しています。
例えば承認欲求が強すぎる人は、無意識が「私はここにいるんだから、しっかり私の姿を見てほしい」と叫んでいます。
十分、承認されてきた人の無意識が落ち着いているため、意識がコントロールできます。騎手が馬をしっかり御せている状態ですね。
もしお笑いのネタを定期的に発表されている方で「頭ではわかっているのに、心が拒絶し、つい突飛なことをして、後悔することが多い」という方がいたら、無意識に何かが抑圧されていないかを一度、じっくり分析してみてはいかがでしょう?
掘り下げていくと家族関係や、成育環境、満たされなかった感情などが見つかるかもしれません。
残酷なようですが、一気に全てが解決することなどありません。
しかし「自分はこういった無意識の衝動に突き動かされていたんだ」と知るだけでも、自己理解が深まり、具体的な対策をとりやすくなります。
ここまで読まれていて「自分にも該当する」と感じられた人は、あなたが陥っているパターンを認識するところからスタートさせていただけると幸いです。
ネタ見せ
大阪お笑い塾
3/1(土)に行われる第28回OSAKAお笑い寄席に向けたネタが発表されました。
今日は、ユニットコンビも含めて盛りだくさん!
大いに盛り上がりました!
仁王立ちがよく似合う犬飼さんは「私が髪の毛を伸ばす理由」という切り口の漫談を披露。
そのきっかけが授業の開始前に、高橋さんの「犬飼さん、髪の毛伸ばしているの?」という何気ない一言だったそうです。
しっかり笑いや懐かしのネタを入れながら「ほう~」と聴衆をうなずかせる犬飼さんの手腕はさすがです。
ネタ作りの準備をしっかりしていますので、高いクオリティのネタを届けてくれます。
芥子壺さんは、幽霊呼出器という怪しげなマル秘アイテムを使ったネタ。
途中で誰もが知っているハリウッドスターがお目見えする一幕も。
芥子壺さんのネタは、ネタのトリセツさえしっかり説明できれば受けるものばかり。冒頭の30秒以内に「このネタはこうして楽しんでくださいね」という情報が入る作りにできると、ドカンドカン受けるでしょう。
鉄道芸人のしろみずさんは、新しいフリップネタを発表してくれました!
「踊る大捜査線」と鉄道ダジャレをかけたネタ。「踊る大捜査線」の代表的な台詞を丁寧にピックアップすることで、さらに伝わりやすくなりそうです。
シアリスは前回のネタをさらにブラッシュアップ。
畠山さんの私物のノートパソコンが、塚田さんに破壊される一幕も!!(※もちろんネタの中での話です)
ラスト1分をどのように間延びさせず着地するかが大事になりますので、あとはそこをいかに工夫するかでしょう。
昨年、M-1の一回戦に挑戦した 天ぷらと壺。
まだ叩き台ということでしたので、ここから2分のネタに仕上げていきます。
早くも夏のM-1に向けて始動しているおふたり、ネタは準備にかける時間が長いほど有利です。
2025年のM-1チャレンジが楽しみですね!
此花六丁目さんは、相方のテッサンが本日はお休み。
そこで急遽、テッサンの役を買って出てくれたケンさん(写真右側)。こういう優しさが、嬉しいですね!
テッサンの台本をふたりで読み合わせ。
しっかりとフリとオチが入っていて、しり上がりに盛り上がる構成の台本でした。
テッサン、台本の腕を上げておられます!
次回は、恐らくオジーサンズのおふたりでこのネタをやってくださるはずなので、そちらを心待ちにしましょう。
最後は、たかたかやまのおふたり。
以前、楽屋Aで大阪お笑い塾のシャッフル寄席を開催させていただきましたが、そのときのネタを膨らませての実演。
たかたかやまといえば、漫才のイメージが強いのですが、今回は珍しくコントでした。
最後は、あっと驚く結末。
気になった方はぜひ3/1(土)にライブ喫茶亀へお越しいただけると嬉しいです。
さて、お笑い塾の定期ライブであるOSAKAお笑い寄席まで、授業は残り一回。みなさん、気合がどんどん入っています。
次回の授業レポートは2/22(土)です。
まだまだ寒い日が続きますので、お体ご自愛くださいね。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
高田豪(大阪お笑い塾・代表)
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