2024年6月8日の授業レポート「主観カメラを外すトレーニング」「ネタ見せ」

授業レポート&ライブレポート

こんにちは。大阪お笑い塾の代表の高田豪です。

今年のお笑い塾にも、昨年同様、続々と新しい塾生さんが入られています。

お笑い塾は会場が大阪市内ということもあり、関西からいらっしゃる方が多いのですが、新塾生の方はなんと愛知から。

「お笑いの本場、大阪で面白いことを学びたいんです!」という熱いお気持ちに頭が下がる思いです。

お笑い塾では、新しい方が入るとさらに活性化していきライブも、より濃厚なものになっています。

さて、そんなお笑い塾からお知らせです。

今夏から未経験者の方に向けた、ビギナーコースを新設いたします。

7/20(土)10時30分から、無料でご参加いただける体験授業がございます。

「お笑いには興味があるけど、全くの未体験でついていけるんだろうか💦」と不安になられる方もきっと多いでしょう。

ビギナーコースでは、そんなあなたに向けたカリキュラムを組ませていただきます。

詳しくは、下記のチラシをご覧いただいて「一度、参加してみたい!」と思われた方は、nejisiki27@gmail.com までご連絡いただけると幸いです。

どんどん塾生さんが増え、盛り上がりを見せる大阪お笑い塾。

それでは6月8日の授業レポートにまいりましょう!

主観を外し「新しい視点」を獲得するトレーニング

お笑い塾では、事前に課題をお出しして当日発表いただいております。

今回の課題は「好きな虫、嫌いな虫について3分以内で語る」というもの。

う~ん、マニアックな試みですね笑

都会に住んでいると、それほど虫に接する機会はないかもしれません。

屋内で目にするのは、害虫が多いかもしれないですね。

今回は普段はそれほど考えないであろう、虫のことをじっくり考えていただきました。

 

犬飼さんは、最も忌み嫌われる害虫Gに関するエピソードを語ってくれました。

都会暮らしが長かった犬飼さんは、Gと出くわすことはほとんどなかったのだとか。

東京で一人暮らしをしているとき、夜ベッドにごろんと寝転び本を読んでいると、天井を黒い影が走ります。

Gがガサコソ這いまわっていたのでした。

あまりのショックに犬飼さんは、そのまま家を飛び出します。そしてドラッグストアでバルサンを購入し、もくもく煙を炊いて自宅を脱出。

近くのホテルに直行し「Gのいる部屋には戻りたくない」と数日ホテル泊を続けたそうです。

恐る恐る自宅に戻ると、Gの亡骸があって一安心。

「Gが嫌いすぎて、ホテル泊する人も珍しい」と驚きの声が上がっていました。

 

前回の授業から入塾された新塾生の山本さんも、Gに関するエピソード。

会社で出没したGに関する話を、臨場感たっぷりに話してくださいました。Gが出る場所は何も家ばかりとは限りません。まさに神出鬼没ですね。

最初は人前での発表というのに、緊張を覚える人も少なくありません。しかしお笑い塾は「プラスのフィードバックをみんなで送ろう!」という共通認識があります。そのため、ご安心いただける環境で発表していただけるのです。

 

ケンさんは、カマドウマという変わり種について「僕、あの虫めっちゃ苦手なんですよ~💦」と語ってくれました。

その昔、厠で出くわすことが多かったため便所コオロギと呼ばれるようになったカマドウマ。

ケンさんは、毎回、家のプリンタで印刷した紙を持参し「これが噂のカマドウマです」と視覚的なアプローチで伝えてくれるので、大変わかりやすいですね。

他の人とはカブらないチョイスもお見事でした。

 

約10名が発表してくれましたが、

  • 2割が好きな虫
  • 8割が嫌いな虫

という結果に。

どちらかというと人は嫌いなことについて語る方が、熱量が高くなる傾向にあります。嫌いな虫に対してとった行動が、いずれも興味深かったです。

発表をしていただいたあとに、少し意地悪なアプローチを。

「もし虫と立場が入れ替わり、ご自身がやったことをそのままやられたらどうでしょう?」とお伝えしたのです。

「それはきつい…」「絶対、嫌~!!」といった声が上がりました。

我々は人類は、霊長類と自らを「万物の頂点に君臨する存在」と定義していますが、これは他の生き物から「何をイキっとんねん」「霊長って自分で言うな」とツッコミが入るかも?

虫ケラ、虫唾が走るといった言葉からもわかるとおり、我々は虫に対してマウントをとっています。

しかし「そもそも、人ってそんなにえらいのか?」と疑問を持ち、人間優位の視点を外すというのは、大前提の視点を取り外す良いトレーニングになるでしょう。

笑いをネタを作る際に、たくさんの角度から物事を見れた方が有利なのは間違いありません。

ネックになるのが、その人の主観。

主観を一旦外して客観視点を取り入れる。これにより、今までになかったネタの着想が得られるかもしれないですね。

ネタ見せ

それでは、ネタ見せのレポートにまいりましょう。

7/6にお笑い塾の定期ライブである、OSAKAお笑い寄席が開催されます。

そちらへ向けた、ネタが発表されました。

天ぷら十年ナガサワさんは、上司へポエムを送るという斬新な切り口のピンネタ。

途中からどんでん返しがあるので、前半のフリがしっかり回収される構造になっています。

 

鉄道芸人のしろみずさんは、たくさんのボケが詰まった4分間のフリップネタをやってくださいました。

フリップはやはりどれだけ丁寧に作られているかが重要。

色使いやイラストなど、視覚的にも映える要素が満載のネタ。

しろみずさんの飄々とした語り口を増やすことで、さらに笑いを誘えそうですね。

 

犬飼さんは、漫談を披露。

「自分は苦手なことを回避せず、気づけば積極的に取り組むことが多いが、それはなぜなのか?」という哲学的な漫談でした。

もちろん犬飼さんらしい切れ味鋭いボケがあり、笑いが起こっていましたが、最後漫談を聞き終えた方から「奥深いものを感じた」という感想も。

普段からたくさん思考している犬飼さんだからこそ、生み出せるオリジナリティあふれるネタでした。

 

芥子壺さんは、マコと名のつく女性をピックアップしたフリップネタ。

有名人を選ぶ場合に、お客さんがその人を知っているかが重要です。

客層によってハマる人を選べれば、共感を呼びやすいので、おのずと笑いも増えるでしょう。

 

シアリスは前回、披露してくれた漫才を少し修正して発表。

ツッコミの畠山さんの話す割合が増えたことで、笑いも増えました。

アクティブな塚田さんと引き芸の畠山さんというコントラストを、よくくっきりつけられるとさらに良くなりそうですね。

 

たかたかやまは、前回からガラリとネタの内容を変えた漫才。

天ぷらさんの苦い表情が、生々しくていいですね!

ネタが5分近くありましたので、4分を目途にスリムにすることで、さらに聞きやすい漫才になるでしょう。

いつもながら抜群のテンポです!

 

新しい塾生さんも増え、おおいに盛り上がった2時間でした。

さて次回の授業は、6/22(土)です。

ライブ前の最後の授業ですね。

それではまた次回の授業レポートでお会いいたしましょう。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

高田豪(大阪お笑い塾代表)

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