こんにちは。大阪お笑い塾の代表の高田豪です。
間もなくゴールデンウイークがスタートですね。
みなさん、ご予定はいかがでしょうか。
さて第29回OSAKAお笑い寄席まで一週間となった4/26(土)の午後お笑い塾の講義が行われました。
……とその前に!
ビギナーコースのわかささんが、お笑い塾のネトラジに初出演してくれています。
「どのような経緯でお笑い塾に入ったのか?」などを語ってくださっていますので、ぜひお聴きくださいませ▼
日常の困りはネタにしやすい?
お笑い塾では、度々「困ったことほど笑いのネタになりますよ」とお伝えしています。
本日は、みなさんに日ごろ困っていることを発表いただきました。
爆笑王の桂枝雀さんは「他人のちょっとした困りは、情的な笑いになりやすい」と指摘されています。
ぶっ飛んだネタは、演者から浮いてしまい違和感が生じます。
しかし、その人の周辺にありそうな困りをネタに入れるとことで、共感が生まれ、すっと聞きやすくなるのです。
特に、漫才の冒頭で困りごとを入れるとスムーズかも?
例えば中年男性なら「最近、老いを感じてて疲れやすくなったんやけど、俺そろそろ●●した方がいい?」などと困りごとの悩み相談から、ネタに入りやすいですね。
「何かネタを考えないと!」と思い詰めると、ネタは浮かびづらくなります。
しかし「最近、困っていることからネタのアイデアを得よう」と考えれば、どんどん広がっていくのではないでしょうか?
ネタ作りの選択肢が多いと、詰まる可能性を低められます。
食レポの漫才コントに挑戦!
前回の授業で、みなさんに食レポチャレンジをしていただきました▼

今回は、そこからさらに発展させて、食レポの漫才コントに挑戦いただくことに。
まずボケを考える前に、食レポにおける正解を考える必要があります。
ボケは常識からのズラしですから、正解という常識がわかっていないとズラしようがありません。
「美味しさを届ける」「お店の魅力を伝える」「スタジオからの振りにしっかり応える」などは、押さえておくべき点ですね。
ボケの一種に、失礼ボケがあります。文字通り、失礼な行為をするボケなのですが、レポーターがひんしゅくを買うような失礼な行動をとると、それが自然に笑いを誘うという仕組み。
ただしいきなり失礼すぎることをやると、引いてしまう危険性があるので、ボケはベタで小さいところから始めるのが安全です。
先ほどの正解を裏返すと次のようになります▼
「美味しさを届ける」→「食べて不味い顔をしてしまう」
「お店の魅力を伝える」→「お店をディスるようなことを言う」
「スタジオからの振りにしっかり応える」→「スタジオを無視して自由奔放に振る舞う」
今回は実戦形式でやっていただきたかったので、下記の流れを決めさせていただきました。
①漫才の入りで「食レポやりたいから、ちょっと付き合って」とコントIN
②スタジオから「〇〇さ~ん」と振って、食レポスタートで、レポーターがボケる ③「これで食レポ、ばっちり!」「どこがやねん」で締める |
2人1組に分かれて、30分ほどでどんなネタにするのか打ち合わせ。
ボケが浮かんだときは、自然と笑いが起こりますので、いつもながらなごやかな打ち合わせタイムです。
それでは特に面白かったものを、ご紹介いたしましょう。
こちらはビギナーコースの講師の高橋さんと、今回、見学に来てくれたビギナーコースのOさんの師弟コンビ▼
初めてとは思えないほど、息が合っており、ベタなボケをしっかり入れられていました。
トップバッターとしての役割をはたしてくれて、ありがたいかぎりです。
天ぷら十年ナガサワさんと、此花六丁目さんのコンビも好相性。
自由に暴れ回る天ぷらレポーターに、此花さんが優しくツッコミを入れます。
鉄道芸人しろみずさんと塚田さんのWボケの組み合わせは新鮮!
塚田さんがスタジオからツッコミを入れる側で、しろみずさんはレポーター役でした。
収録が終わってからのやりとりが入っていたのが、捻っておりよかったです。
ネタをシンプル化するためには
「誰が誰をどのように困らせるか?」
を決めることが超重要!
シチュエーションと相方を困らせて振り回すキャラが決まるとあとは、意外とすんなりいくかもしれないですね。
ネタ見せ
5/3(土)に玉造のライブ喫茶亀でお笑い塾の主催ライブ「第29回OSAKAお笑い寄席」が開催されます。
👆こちらは芥子壺さんが作ってくれたチラシです
今回は、ライブ前の最後のネタ見せ。それだけにみなさん気合満点でした!
芥子壺さんは、前回のフリップネタをブラッシュアップ。
きつい印象を与える言葉を、かなり柔らかくしたことで、ネタがとても見やすくなりました。
時間も3分以内に収まり、前回よりも明らかにクオリティが上がっていました。
犬飼さんは、最近思うところがあったことを鋭角に斬るネタ。
彼女らしいエッジのきいたネタで、しっかりと笑いを取っていました。
次々と新しいネタを作り出す犬飼さん。底知れないポテンシャルを感じます。
なすぴーは、前回の桃太郎の絵本のネタをフリップにまとめてくれました。
こちらのネタもかなり角度がついていますので、序盤で「どのように楽しむネタなのか?」というトリセツと「なぜ、なすぴーがこのネタを選んだのか?(どういうところに違和感を覚えたのか?)」が入ればバッチリ!
桃太郎といえば最も良く知られた物語ですが、手垢のついていないところを切り取るのが、なすぴーならではですね。
鉄道芸人のしろみずさんは、最終仕上げ。
フリップの背景色やフォントなど、かなり細かいところまで作り込んでおられます。
「のぼりとともにやってくる」というのが、しろみずさんの新しいスタイルになりつつあります。
本番でも、きっとのぼり持参でネタをしてくださることでしょう。
シアリスは、前回発表したネタを、少しコンパクトに仕上げました。
塚田さんが踊り始める下りがあり、そこが一工夫加わってさらに面白くなってきました。
毎回、着実にレベルアップし続けるシアリスの姿勢に頭が下がります。
オジーサンズのネタを、急遽てっさんの代理として、見学者のOさんがヘルプで入ってくださいました。
前回のネタ見せで「怖いボケが多い」という指摘がありましたので「緩和の箇所を足しました」という此花さん。
後半は大分緩みが出てポップになってきていますので、あとは導入から中盤までをいかにわかりやすく、共感されやすいボケを入れるかが鍵を握ります。
最後は、たかたかやま。
「漫才が流暢すぎて、ネタが流れる危険があるかも?」ということで、今回は、途中で笑いが起こる間をいくつか意図的に増やしたおふたり。
結果、とてもメリハリがついて、よい漫才に仕上がっていました。
もともと、たかたかやまは漫才の技術が高いので、少しネタを変えるだけで一気に笑いが増えます。
本番が楽しみですね!
来週5/3の土曜日は、いよいよライブ本番です。
第29回OSAKAお笑い寄席は、13時45分開場 14時開演。
入場料は、前売り当日ともに500円。
会場は玉造のライブ喫茶亀です。
ぜひゴールデンウイークは、お笑い寄席をお楽しみくださいませ!
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
高田豪(大阪お笑い塾・代表)
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